伊野尾慧というアイドルの圧倒されるほどの魅力を舞台「カラフト伯父さん」を通して感じる。

事件は前日に起こりました。
あまり公には言えませんが、今回はチケットを交換という形でカラフト伯父さんの舞台の初日のチケットが手に入る段取りを組んでいました。

がしかし、その相手が直前になって音信不通になってしまい、経験のない自分は焦ってどなたか譲っていただける方や交換していただける方を探して広大なネットの海を駆け巡りました。

なんともありがたいことにとても良心的な方に巡り会えて今回は観劇できました。本当に心配をした下さった方、そして急であるにも関わらずお譲りいた頂いた方には頭が上がりません。

今回はそんな事件がありながらもがっつり観劇してきました伊野尾慧くん主演のグローブ座にて行われた「カラフト伯父さん」の4月25日初日公演の感想やらをつらつら書き留めておきたいと思います。
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がーーーっつりネタバレ含みそうなので、ある程度感想を書いた後にネタバレを含む感じたことなどを書きたいと思います。

だらだら書いてるのと眠たいのとで誤字脱字はご了承ください笑
また、セリフなどにも触れていますが全てニュアンスですのでご注意を!

とりあえずは全体を通して、舞台は鉄工所たった1箇所であり、3人の人物によって話が展開されていきます。

この3人それぞれが最終的にはとても好感がもて、とても人間らしくすごく考えさせられました。

ネタバレしない程度に見る前に知っておくといいことは…
タオルだけはぜっっったいに忘れるな!
可能であれば宮沢賢治銀河鉄道の夜を読んでおくときっとたぶんより良い!
ちょくちょく舞台上で食べているので空腹の人は注意!事前に腹ごしらえすべし!
伊野尾くん演じる徹くんの急なおふざけは決して見逃すな!
手先まで演技する伊野尾くんの姿は決して見逃すな!
舞台の最後の方の長台詞を含めた伊野尾くんの熱い熱い演技を決して見逃すな!

以上です笑


ぜひ!これから見られる方はぜひぜひ!!見逃して欲しくないシーンばかりですので要ルックです!

ではではこれよりどんどんネタバレしてしまうと思うので、気になさる方はここで。ありがとうございました。
これから見る方は楽しんでください!
もう見られた方はぜひ!ぜひぜひ語ってくださいおねがいします!笑








ではでは、本題に!
既に入場した時はフライヤーがなくなってしまっていた為、大阪公演にかけようかなとか思いながらグッズの列へ。

始まる直前にずらっと空いていた列に関係者の方々がいらっしゃって、あぁいよいよ始まるのねとしみじみしました。

舞台が始まった途端舞台の正面にある扉の奥が車のライトによって光って、おおお車で帰ってきた感じの演出なのね~と思っていたらそのまま扉をあけて車ごとがっつり舞台の前にきたので正直、がちで軽トラがきた!!!!と驚いていました。

中から出てきたのは我らが伊野尾慧。よっ!

いつもの姿であるJUMP国の王子様であり神から遣わされたエリートエンジェルという現実をしっかり隠して、車から降りて帰宅後の身支度などをする伊野尾くんは完全に鉄工所にすむ1人のしがない青年でした。

水を蛇口から出したり、ストーブをつけようとするひとつひとつの所作がなんとも伊野尾くんらしい丁寧さがありながらもいちいち細かいことを気にしないずぼらな男らしさが伺えました。

っていうかストーブのくだりかわいすぎた!なかなかついてくれないストーブに対して口パクで撫でてあげているところ!舞台が始まってから最初のセリフ(既にもう忘れた)までながくながく1人でお芝居する時間がありますが、その最初のセリフからなかなかカラフト伯父さんであるごろうちゃんに対する当たりの強さのイメージが強すぎて冷たく荒い人物に思われます。しかし、今考えれば稀にあらわれる伊野尾くん演じる徹くんの少しおどけた愉快な性格がここで既に現れていたのですね…!

そして転がり込んでくる、升毅さん演じるごろうちゃん。借金取りに追われていて金を貸して欲しいことを遠まわしに伝えようとしますが、あまりにも遠く遠く伝えようとするため痺れを切らした仁美によって単刀直入に伝えられます。

その時の徹くんの荒いこと荒いこと…!なんとか追い出そうとするシーンの、トランクなどの大荷物をぐるぐるやりとりするシーン(説明がド下手)は面白すぎました!笑

あ!タバコ舞台から落ちたね!あと冷蔵庫?の中?なんか荒々しく閉めたかなんかしたらガランガラン言っていたね!笑

基本的にいわゆる下ネタや小ネタなどが多くとても笑える所が多くありました。そのぶん、最後のシーンがとっても引き立てられました…!


また、最初の方から仁美にもごろうちゃんにもあまり心を開かない徹くんは、伊野尾くん最大の魅力のかわいく綺麗なにっこりスマイルもすぐには出ませんでした。

しかし、元ストリッパーである仁美のずかずかと人に歩み寄っていける性格と徹くんが見たことはもちろん聞いたこともないようなストリップの深い仕事内容やその他いろんな話をしていくにつれて少しずつ心を開いてきた徹くん。
際どい話の時に、えっえっえっ、えっ、えっ、と驚きながら興味を示していた伊野尾くんはキュートすぎました笑

ふとした瞬間ににっこりと出た笑顔に、今までの馬鹿にしたような笑いではなくてちゃんとした笑顔になっているように思えました。

これも憎めない真っ直ぐな仁美の人柄のおかげでしょうか。


がしかし、ごろうちゃんであるカラフト伯父さんとはどれだけたっても打ち解けられず話は進んでいきます。

人がどんどん居なくなってしまって静かになったこの土地を離れられずに1人生きていた徹くんに対して憎み恨んでいるのかと問うごろうちゃん。

自室ではなく車で眠る徹くんに何かあるんだろうなあと思いながらわからないまま次の場面へ!今思い出せば切ない…!友人(別に今回は見に行っていない)の言葉を借りると「全力で抱きしめてあげたい」!特に母親という立場で!笑

その後も結局お互いに打ち解け合えないまま徹くんが給料を前借りしてお金を用意し、二人に出ていけと告げます。
もうこの時点で、本当は出ていって欲しいからお金を渡すというよりかは情が湧いてしまった仁美と心の奥底では大好きなカラフト伯父さんを助けたいという気持ちであったのではないかなーと思っています。まだそうでもないのかな?ちょっとそれはまた1ヶ月後に確認!笑


ただその東京へ帰るお金として渡したそれを、自分の飲み代で使うごろうちゃん!ここから問題のぼろなきシーンが!笑  ドドドド泣き虫な私は既にここの前でぐずぐずやっていましたが笑

どうしてここまで恨まれているのか、自分の何がいけなかったかを問うカラフト伯父さんに対して答える徹くんが本当に本当に苦しすぎました。

徹くんの苦しい告白のシーンの前に、感情を爆発させて全身で暴れる徹がくんが席の関係か正直軽トラで頭しか見えない!笑  ガンガンガンガンなにかが投げられてぶつかる音とタオルを巻いた頭がひょこひょこ見えるのは、あまりシーンにそぐわない感想になってしまいますが可愛かったです…笑



母親の死や震災による被害、新しい父親や祖父の死など立て続けに不幸に襲われてもなお1人で鉄工所を離れずに生きてきた徹くん。

真意は分かりませんが、大好きなこの街を離れたくないと言う気持ちと、もしかしたらここにまだいたら連絡もたまにしかとれていなかったあの大好きなカラフト伯父さんが帰って来てくれるかもしれないという希望を捨てられずに残っていたのではないか、と考えてしまいます。そしてその妄想の徹くんの心境に勝手に泣いてます。

また、震災の時に生き残れるかもしれなかった人を助けられずに、たった1人生き残ってしまったその後悔に苦しむ夜が。

毎晩悲惨な思い出を鮮明に思い出し頭の中でぐるぐるとまわる言葉に苦しめられながらも1人夜を超える徹くんが切なくてたまりません。

あの時一緒に死んでいれば、と言う言葉が今でもそのまま耳に残っています。


そんな徹くんが震災の日に建物や家具の下敷きになっている人を見捨てながら、叫んだ言葉は「カラフト伯父さん助けてカラフト伯父さんカラフト伯父さんカラフト伯父さん」

悲しい震災を思い出して止まない夜も、口に出る言葉はカラフト伯父さんカラフト伯父さんカラフト伯父さん

両親がたとえ離婚しても、いつまでも実の父親としてカラフト伯父さんをいかに愛していたかが痛いほど伝わってきました。

本当の涙と汗とでぐちゃぐちゃになりながらも以上のことを感情を爆発させて全身で叫ぶ伊野尾くんは本当に本当に美しかったです。「悲しくて辛くて痛くて…」といったセリフの時の絞り出したような、痛くて、という言葉が重たく重たく心に残っています。


そしてそれに対するカラフト伯父さんの「やっと、やっとカラフト伯父さんが助けに来たよ(ニュアンス)」というセリフ。

本当は今でもカラフト伯父さんのことは大好きでずっと求めていたのに、裏切られたと感じて反発していた徹くんがついに心の内を明かした事で、やっと遠回りしながらもお互い分かり合えたのではないでしょうか。


場面はかわり、二人を東京へ送るために車を出す徹くんと身支度を整えるごろうちゃんと仁美。

その三人の間を流れる空気は、わだかまりが消えて清々しいものでした。

最後の出発を告げる徹のセリフを発した瞬間の表情が、ここ数年の愛と苦しみと悲しみと痛みと葛藤から開放されたような心の底からの「ほんたうのしあわせ」を手に入れたような笑顔な気がして涙がとまりませんでした。

そこで車を運転した際に若干ポンピングポンピングでバックしていって少々会場内にも笑いがこぼれましたが、寒い空に降りしきる雪の中に笑顔で消えていく3人が尊くて儚くて美しくて、でも力強くて胸がいっぱいになりました。


カーテンコールでは、胸を張って堂々と礼をする伊野尾くんを思い出すだけで感動でうるうるしてきます…。

初の主演舞台で大きな苦労や葛藤があったと思います。しかし、舞台に立つ伊野尾くんはそれを微塵も感じさせず、ただただ立派に本日の舞台を仕上げていました。

今までの伊野尾くんとは一味違った熱い熱い演技をする伊野尾くんから、何度目かの挨拶の際に小さくありがとうございましたと告げて礼したり観客によるスタンディングオベーションの際におお~と少し驚いた様子を見せる伊野尾くんからはいつもの伊野尾くんを感じました。


今回の伊野尾くんの演技には心の底から感動しましたし、本当にアイドル伊野尾慧という存在への感謝、そしてそんな彼を応援できている誇りが感じられる素晴らしい舞台になっていました。

そして会場を出た後に見たポスターはまた違って見えました。いや、暗くなったからではなく!笑
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こーれーは見なくては損!笑

ぜひ!ぜひぜひぜひ伊野尾くんに興味がある方もない方にも見て欲しい作品でした。

がっつり伊野尾くんばかりに触れてしまった!笑  とりあえずこんな感じで!思い出したら追加します~!また大阪公演の時にでも詳しく!!!


まだまだ余韻に浸りたい素敵な舞台でした。



4月25日 グローブ座
「カラフト伯父さん」
伊野尾慧 升毅 松永玲子


追記1
早速!笑  しかも本当にどうでもいいこと!椅子を溶接するシーンで双眼鏡覗いていたらバチバチ火花散るとこがあって目がやられた。
あと、今は大変バナナが食べたいです。
パンフレットは家に帰ったら熟読します。ふせんはたまに使います。
あとウルトラおいおい泣く女なので、大阪一緒に入るめぐみんごめんね笑